突然ですが、この茶色い山はなんでしょう?
正解は、こいつです↓
馬糞で作った【堆肥(たいひ)】の山でした!
【堆肥】とは、簡単に言えば、
「作物を育てる土の状態をよくするための、土に良く似た茶色っぽい粉」
みたいなものです。
土に混ぜ込んで使います。
↓これです。
とにかく土の中に種を植えれば育つでしょ?」ではなく、
“ちゃんとした土”であることが、作物を育てる上では大切なのです。
で、この堆肥。
どうやって作ったかと言うと、
1.馬糞にワラなどを混ぜ、水分調整します(水分50~60%)。
2.そこにラクトバチルスという善玉菌を投入。
3.何回かかき混ぜてできあがり!
善玉菌が馬糞やワラに含まれる微生物のエサとなってどんどん発酵し、
堆肥ができあがるのです。
発酵しているときの温度は何と75度以上!
堆肥の山から湯気が見えるほどです。
そう、それだけ微生物が動いている、
動くことでエネルギー(熱)を放出している、
ということです。
一つ一つ(一匹一匹?!)はすっごく小さい微生物なのに、
集まるとそんなに高温の熱のかたまりになるとは!
生命って不思議ですねえ~。
で、土に堆肥を混ぜ込みます↓
堆肥を入れることによって、堆肥中に含まれる腐植質
(植物が微生物により分解されたもの)が土の粒子とくっついて
「団粒構造」を形成し“ちゃんとした”土ができあがります。
つまり、適度に水分を保って作物に水を届け、かつ水はけも良いので
土に十分酸素が行き渡る素晴らしい土になるのです。
また、堆肥のおかげで肥料のもちが良くなり、作物に十分な栄養が届けられます。
さらに、堆肥の中の善玉菌や微生物の活躍で、病害虫菌の発生を抑えます。
それにしても、こうやって馬を間近で見たり、
その糞が熱をもって発酵した堆肥を土に混ぜたり、
さらにそれで作物を育てる、という一連のサイクルを
この手で感じてみると、なんだかほんとに自然の循環とか、つながりを感じます。
ミクロコスモス、小宇宙ですねえ~。