とことんこだわりたい!ジャガイモの有機栽培!
肉じゃがにポテトサラダに、そうそう、忘れちゃいけないフライドポテト!
ジャガイモってほんとにおいしいですよね~。
ところで!今回、ジャガイモの種いもが入荷しましたのでお知らせします!
左から:グランドペチカ、タワラマゼラン、タワラワイス
え?!こんなにカラフルなじゃがいも見たことない!
という方も多いのではないでしょうか。
ジャガイモの原産地、南米アンデス地方では、今でも様々な種類のジャガイモが食卓にのぼっています。ジャガイモ=薄茶色の皮、というわけではないんです。
こちらのジャガイモは、ズバリ「有機栽培に向くジャガイモ」。
こだわりとストーリーが詰まったスーパーポテトなんです!
生産者にも消費者にも安心できるジャガイモを!という想いから生まれました。
長崎県雲仙市でジャガイモを生産していた俵 正彦(たわら まさひこ)さん。
高校卒業後、アメリカのアイダホ州でジャガイモの栽培を勉強。
生粋のジャガイモ名人なのです。
そんな俵さんが、ジャガイモ栽培中、土壌消毒の事故に遭い、体調を崩してしまったことがあります。
知らなかった!土を化学消毒する、という事実。
一般にはあまり知られていませんが、ジャガイモを大量生産する場合、生産者は土の化学消毒をします。
土の中には様々な微生物や菌がいます。ジャガイモの種イモは病気に弱く、土の中の病原菌に感染してしまうリスクがとても高いのです。
ジャガイモが病気に感染したら出荷できない!ということで、種いもを植え付ける前の土を消毒し、病原菌を殺しておくのです。
一方で土壌消毒剤の使用ミスによる生産者への健康被害や環境汚染という問題も抱えています。
例えば、青枯病、そうか病の対策として「クロルピクリン」という土壌消毒剤があります。第一次大戦中には毒ガスとして使用されていたものです。
ちょっとでも吸ってしまうと目はチカチカ、涙が出たり咳が出たりと生産者は気を遣いながら使っています。誤って使用すると呼吸困難、中には死に至ることもある劇薬です。
使用するときは、必ず呼吸用保護具、手袋、保護めがね、保護マスクなどを着用しなければならないとされています。
消毒剤を土にまいた後は、ビニールなどでしっかり覆い、有毒ガスが周りに飛散しないように注意しなければいけません。
「クロルピクリン」は、土壌の中の病原菌だけでなく、様々な微生物も殺してしまいます。自然のサイクルを形成する微生物のいない土壌になってしまうので、化学肥料を使って栄養を与えることになります。
こうして安定した収穫が実現しますが、できれば使わずに栽培したい、というのが生産者の本音ではないでしょうか。
種いもの革命は農業の革命だ!
俵さんは、土壌消毒の事故に遭ってから、化学消毒に頼らない、病気に強い品種の育成に挑戦しました。
ジャガイモの品種改良を志したのは1985年。病気に強い種いもを見つけるため、病原菌のいる土の中にジャガイモを植付け、生き残った強いジャガイモを選別。さらにそのジャガイモを種いもとして栽培、そしてまた生き残ったジャガイモを選別…を繰り返すこと10年。ついに病気に強い品種の育成に成功し、「タワラムラサキ」と言う名で品種登録しました。
民間で育種し、品種登録したのは俵さんが日本で初めて。その後も9品種を育成し品種登録を重ねてきましました。
その功績が認められて、農林水産省が認める「農業技術の匠」に選ばれています。
俵さんが育種した様々なじゃがいも。きれいです!
俵さんの品種は、農薬や肥料が少ない条件でも収穫できるので、特別栽培や有機栽培に向きます。
青枯病やそうか病への抵抗性があるので、クロルピクリン土壌消毒剤を使わないジャガイモ作りに貢献できるという画期的な品種です。(ちなみに、クロルピクリンは、全国で年間9000トンも使用されているそうです!)
俵さんの品種が普及していけば、ジャガイモ生産現場での土壌消毒剤の使用減少につながります。ジャガイモ生産の農業形態そのものを変えていく可能性を秘めているのです。
安心・安全を次の世代へ。循環型農業を目指して。
若いころ、アメリカまで行き、ジャガイモの生産方法を学んだ俵さん。
2018年、63歳で亡くなるまで生涯をジャガイモの品種育成に捧げました。
長崎県雲仙市の有機栽培グループで、俵さんのジャガイモはしっかりと受け継がれています。
子供も一緒に楽しそう!有機栽培なので安心です。
今回、俵さんの品種の種いもが入荷しました!
化学農薬なし・化学肥料なしで育てた固定種の種いもはとても希少です。
病気に強い、食べておいしい!なんて、まさにスーパーポテトです!
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